第3399日【 その「指導」は「誰から?」「どういう場面で?」 】
みなさんこんばんは!
今日は分譲地の開発に関する農振除外案件のこと。
分譲地の開発となると、少し規模が大きくなるので、色々なことに気をつけなければいけなくなります。
その中の一つで、
『雨量計算&調整池の設置』
があります。
今まで宅地でなかった場所を宅地にする場合(特に農地を宅地にしたい場合がわかりやすいと思います)は、そこに降った雨がどのように排水されるか、という環境に大きな変化が生まれます。
例えば、もともと田んぼであった土地を宅地にする場合。
田んぼは「天然のダム」とか「田んぼダム」なんて言われるくらい、保水力が高いですからね。
それを宅地にしようっていうわけです。
宅地の場合、田んぼのような保水力はありません。
となると、そこに降った雨が保水されず、すぐに排水路に流れてしまいますよね。
するとどうなるでしょうか。
排水路に水がいっぱいになり、下流で溢れる、ということが考えられます。
そういうことを防止するために、
・その土地にはそもそも、どのくらいの雨が降る可能性があるのか
・その雨をどう処理すれば、今までと排水の環境が変わらないのか
・そのためには、貯水地を作ったりして、調整をしなければいけないのでは?
ということを考えないといけないわけです。
そのために。
まずは計算書類と図面を山ほど作らなければいけません。
その図面や計算資料は、今回、依頼者さんがコンサル会社さんに依頼して作成してもらっているので、それをもらって申請に備えているのですが。
その図面を見ていて。
あれ?
となったわけです。
そもそも、
・その土地にどれだけの雨が降る可能性があるか
と、
・その雨量を処理するためにそのくらいの調整池が必要になるか
というのは、全く別の計算になります。
そして、その計算の根拠となる数字は、各自治体で気象庁からのデータなどをもとに開発指導要領などで公表されているのですが。
今回、いただいた計算資料には、調整池の計算の計算において、雨量計算の際に利用するべき数値が採用されていて。
あ。
これではダメです。
と、依頼者さんに指摘したのですが。
「指導要領の数値を採用しています。それと、過去の事例でこの数値を採用するように指導されていて、その例に倣ったまでです。」
と、返答が返ってきました。
ううーん。
「それは間違いです。今回は、調整池の計算の際に雨量計算の際に利用するべき数字が採用されています。貴社でこの規模の開発を行うのは初めてではないですか?おっしゃられた『過去の事例』というのは、3,000㎡以上の事例ですか?それ以下の事例であれば、調整いけの設置が不要である可能性が高いので、その際に調整池の計算をすることが考えにくく、あくまで雨量計算しかしていないことが考えられるので、その場合では、この数字を利用しなさいという指示がされることは理解できるのですが。」
と、ここまで押し込むと、
「なるほど、そうなんですね。コンサルさんに確認します」
ということになり、結局、数字が修正されることに。
過去、指導を受けたり指示をされた、という記憶はかなり強く頭に残ります。
それを教訓にされているのは非常に大切なことですが。
・何に対して
・どの部分を
・どの名目で
こういうポイントをしっかり把握しておきたいものです。
ただ、それが難しいので「開発」の案件はやはり難易度が高いよなぁ、と。
今回のご依頼者さんも、しがない僕の意見をしっかり聞いてくれて、感謝です。

というわけで、出来上がった書類を持って、富山農林振興センターのご担当者さんと打ち合わせです。
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今日もいつも通りのジョギングとウォーキングです。
久々にお月様の顔が見られました。
今日から、長袖を一枚着てのジョギング。
気温も20度を下回るようになって、さらに秋を実感です^^
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